比エンタルピー
建築物に換気外気を取込んだ時の空調熱負荷を求めたり、空調機の処理熱量を求めたりするとき、湿り空気の比エンタルピーを計算します。
・換気熱負荷[kW] = 空気密度(1.2 程度)[kg/㎥]✕風量[㎥/s]
✕(屋外の比エンタルピー – 室内の比エンタルピー)[kJ/kg]
(✕ (1 -熱交換効率(0~最大0.85程)[-])
・空調機の処理熱量 = 空気密度(1.2 程度)[kg/㎥]✕風量[㎥/s]
✕(空調機出口の比エンタルピー – 空調機入口の比エンタルピー)[kJ/kg]
上式中の比エンタルピーは、比較的簡単な下式で計算できます。
湿り空気の比エンタルピーh[kJ/kg’]
=空気の定圧比熱 1.006[kJ/kg’・K] * 温度 T[℃]
+ 絶対湿度[kg/kg’]x * (0℃の水蒸気の蒸発潜熱 2501[kJ/kg]
+水蒸気の定圧比熱[kJ/kg・K] * T)
比エンタルピーをエクセル上で計算したくなることは多いので、これを素早く計算したい時には先に紹介したアドインを使うと、常識を意識せずさっと計算できるのでとても便利です。
換気全熱負荷の年間計算
上記の換気熱負荷について、年間の推移を確認します。
簡単に、年間室内24℃50%の室に、風量100㎥/hで、①熱交換無し、②熱交換有り(比エンタルピー交換率70%)で換気された場合を計算します。
年間の外気温湿度データ(下図 B、C列)とエクセルアドイン「MAP_BE25.xlam」「MAP_AE25.xlam」があれば、エクセル上のC列を”=MAPHTRH(温度、相対湿度)”とすれば外気の比エンタルピーが求まり、室内の比エンタルピー47.8[kJ]/kg’](セル F6)との差と風量、熱交換効率から、下図赤枠のグラフのように年間の寒気全熱負荷が簡単に求まります。

湿り空気線図を見たりする手間が不要で、大幅な時短ができますし、従来できなかった検討ができるようになると思い、参考にしてください。
2025.7.7 – UPDATE;2025.7.10
